皆さん、力を貸してください!(1)

川内時男さんという方がいらっしゃいます。

教員をされ校長先生もおやりになり定年退職された後も、教育の荒廃を放っておくことが出来ず、教育の改革のため立ち上がられた方です。

現状を改革してゆくには一人の力では達成できない。多くの人が教育現場の実情を知り、改革に取り組む必要があるということで掲題のような言葉を発せられたものです。

今日は川内先生のお話の一部をご紹介いたします(仁)。


 川内時男(元徳島県公立中学校校長)

 

1、「皆さん、力を貸してください!」

いじめ、不登校、引きこもり・・・現代教育は瀕死の状態です。そして一向に改善の兆しが見えません。

陰湿ないじめによって子供が自殺しても世間は以前のように騒がなくなりました。子供の自殺程度では驚かなくなったと言うことでしょうか。恐ろしい社会になったものです。

学校で何か事件が起こればマスコミをはじめ、世間の人たちは学校や教師を責め立てますが(そうされても仕方のない教師もいますが・・)、教師は文科省や教育委員会の方針にしたがってやっているだけですから、基本的には先生達には責任はありません。責任を負うべきは評論家気取りで無責任な論評を垂れ流す教育学者と、それをもてはやすマスコミと、その声に追随して浮世離れした教育を進めている文科省です。

先生達も大変です。あれもするな、これもするなと、何もできないほどに身を縛られ、そして子供が問題を起こすと「指導ができていない」と非難されるのです。何という理不尽さ、お気の毒に・・・と先生達に同情したい気持ちになりますが、・・・しかし私はあえて厳しいことを言います。職場ですから、ある程度の理不尽があるのは当たり前です。教育現場だけが理想的環境を求めるのはわがままというものです。

周囲を見渡せば私たち教師は、いじめや不登校などの問題を何ひとつ解決できていないのです。そのことを脇に置いて職場の不平・不満を言ったりすれば、それこそ世間から「甘ったれるな!」と叱られることでしょう。

先ほど「先生達に責任はない」と言いましたが、私は別の意味で「先生にも責任はある」と思っています。その責任とは何でしょう。今の教育の何が間違っているのか(何も間違っていないというのなら、いじめで子供が自殺することなどないはずだからです)を深く考え、仲間と議論し、教育現場から文科省や社会に向けて声を上げることです。しかし先生達はこれをやっていません。

責任を問われるべきはこの点です。

しかし、ただでさえ忙しい教育現場ですから、そんなことを考えるゆとりも気力もないでしょう。

また声を上げると言っても研究会などではなかなか言えるものではありません。

そこで私が世間に向けて声を上げることにします。私は教師生活42年、離島僻地、山間僻地、小規模、中規模、大規模校、東南アジア・南米・中米の日本人学校など・・・経験の広さでは誰にも引けを取りません。

そして現役を退いた後もこのことを考え続けてきた私です。教師人生の集大成としての教育論を世間に向けて発信することにします。

これを読んで下さっている皆さんにお願いです。

 これから私は教育についての自分の考えを定期的に発信することにします。皆さんにお願いしたいのは、私のこのメッセージを、世間に広く拡散してほしいのです。これまで政治家に働きかけたり、各地で講演したり、首相官邸前でビラを配ったりしましたが、今一つ成果が上がりません。社会に広く訴えるには皆さんにお願いして拡散してもらうのが一番なのです。フェイスブックを通じてお友達や仲間に広めて下さい(シェアして下さい)。ご協力をお願いします。

 

※ 川内先生の強烈な熱意が伝わってきます。当会でも先生のお考えを学ばせていただいて、今後どのように具体化してゆけるか話し合ってゆく予定です(仁)。