「グローバリズムとどう戦ったのか」(三浦小太郎)を読んで

「グローバリズムとどう戦ったのか」(三浦小太郎)の本を読みました。

戦国時代、何故、豊臣秀吉はキリスト教を禁止したのか。この本はとても分かりやすく教えてくれる本だと思います。スペイン、ポルトガルの大航海時代、この二つの国は世界中にドンドンと進出し金と奴隷を目的としてて植民地を広げていきました。そして植民地にしやすくする為に宣教師達を派遣しキリスト教を布教していきます。

フランシスコ・ザビエルを始めとしてその後、怒涛の如く宣教師達が日本にやってきます。キリシタン大名になる者も現れ貿易への儲けもあり九州の領主たちは快く宣教師達の布教を許していきます。だけど領主達が知らかったと言うか甘く見ていた事がありました。それはキリスト教の排他性です。布教を許された宣教師達は教会を建て始めますが、その後、ドンドンと神社仏閣を壊しはじめます。当然、僧侶達や信者達は怒ります。領主に訴えますが領主達は貿易の儲けの為に見て見ぬふりを決め込みます。

豊臣秀吉は最初の頃はさほどキリスト教に関しては悪い印象は持っていなかったようですが、神社仏閣の破壊、日本人を奴隷にとして売買した事などが分かると「伴天連追放令」を出します。でも現実的に南蛮貿易を考えると強制的に宣教師達を捕まえて追放する事は控えてました。

キリスト教が、他の宗教と衝突することなく一つの穏やかな宗教としてこの日本に軟着陸してくれればイエズス会宣教師達と衝突する事は避けたいと思っていました。宣教師達もこの時期は秀吉を刺激することはなるべく避けるようにしていました。が、その裏で見過ごしてはならない計画が日本にいる宣教師達によって進められて企画されていました。

それはポルトガル、スペイン軍による日本攻撃計画でした。この計画自体はキリシタン大名達が動かなかったのと当時スペインの統治下にあったフィリピン総督が断ってきたので、この計画は挫折しますが1596年フィリピンのマニラを出港したスペイン船サン・フェリペ号が、東シナ海で台風に襲われ10月9日、船は四国土佐沖に漂着しました。奉行の益田長盛が積荷、乗組員の所持金まで没収し、船長等々、事情聴取して調べたところ、スペインは宣教師を尖兵として送り込み、その後の侵略の足掛かりすることが判明したと報告が秀吉のもとに届けられます。

激怒した秀吉は直ちに京都、大阪のすべての宣教師を逮捕せよと命じ、宣教師3人、修道士3人、日本人信徒20人が捕らわれて長崎に送られ1595年2月に処刑されました。

豊臣秀吉の死後、徳川家康は秀吉同様、最初はキリスト教に対してはそれほど悪い印象ではなかったようです。やはり南蛮貿易には魅力を感じていました。

しかし気が付くと多くの家臣がキリスト教徒になっており、そこにマードレ・デ・デウス号事件とそれに連鎖された岡本大八事件がおきます。事件そのものは、マカオでの衝突を利用してポルトガル貿易の富を独占する事を試みた長崎奉行と、ポルトガル商人との間の単なるトラブルなのですが、この事件で有馬晴信は活躍し、同じキリシタンであり家康の寵臣・本多正純の家臣の岡本大八に頼み事をします。(有馬晴信は鍋島家の領地から旧領地を取り戻すため返還を岡本大八に多額の金品を渡していた)

この事が明るみに出た為に岡本大八は処刑され、有馬晴信も切腹を申しつけられます。でも有馬晴信はキリシタンとして自殺は出来ないとして切腹を拒否して家臣に首を切らせます。

家康はこの事件で衝撃を受けます。二人ともキリシタンであり、それぞれ重要な地位の人物であり、しかも同じ信仰を持つものとして連携を取り合っていたことから、このような信仰を介したネットワークが幕府体制の知らぬところで作られていく危険性を感じます。このような信仰は従来の武家階級とは異質な価値観であると強く感じるようになります。

そして1612年4月21日に教会の破壊と布教の禁止を命じた禁教令が布告されました。1614年1月、全国にキリスト教に対して禁教令が出され宣教師達の日本追放、教会堂の破壊がさらに進みます。わずかに残っていた宣教師も3代家光の時代に完全に姿を消します。

 

私は中学、高校の歴史授業でこのキリスト教に対する迫害を習った時は「ひどいなぁ、宣教師もキリスト教を信じていた日本人のキリシタンの人達も可哀想」なんて思っていましたが。スペイン、ポルトガルの宣教師達は目を付けた国が植民地に出来るかどうかを確かめる尖兵の役割をしていた事、そして排他的でキリスト教以外はどの宗教も絶対に認めない事。など等々が今となればよく分かります。

危険性を見抜き日本を救ってくれた豊臣秀吉、徳川家康、家光はよくぞ頑張ってくれて本当にありがとうございます。って気持ちです。でなければ日本は戦国時代に侵略されていたかもしれません。

思えば日本って国は元寇の時も幕末のから明治維新の時も、そして、このキリスト教禁止の時も日本存亡の危機に対して傑出した優れたリーダーが出て救ってくれたなぁって思います。

この本の題名の「グローバリズムとどう戦っかたのか」は今、現在も同じですね。

移民問題、C国人の土地、水源の爆買い問題。日本の自然を壊すメガソーラー問題。沢山の死者、超過死亡者、重篤な副作用を出しているコロナワ〇チ〇問題。女性の安全、安心を脅かすLGBT問題。今、日本は大変な危機に面してると言ってもいいと思います。

この本は現在のグローバリズムとナショナリズムの対立について考える上でも大きな意味合いを持つことに本当に考えさせられた本でした。

日本を滅ぼすグローバリズムに負けず、この歴史ある美しい日本を私達、日本人の子供達、孫達、子孫に残していきたいですよね。(Y)