森永卓郎さんの「書いてはいけない」を読みました。
森永さんは日本が何故、他の先進国に比べ日本だけがこの30年間経済成長してないか、その最大原因の一つは緊縮財政であると。
そして、なぜ財政緊縮が行われているか。その原因は財務省にあると。もし財務省が財政緊縮政策をやめて、適切な財政出動(減税も含む)をすれば、経済は大きく成長すると。そうすれば税収も増えて、財政緊縮策を採るよりも、財政収支が改善するのは明らかだと。
だけどなぜ財務省は増税、社会保険料負担増をやっているのか。
森永さんは財務省は「宗教」を通り越して「カルト教団」になっていると言います。カルト教団は信者に恐怖を植え付け高額の経典や蕾を買わせたりするように財務省は基本的には同じで「日本は世界最大の借金を抱え、財政破綻が国民生活の破綻をもたらす」と真っ赤な噓で恐怖心を植え付け増税や社会保険の負担増を正当化していくそうです。
2020年末で、日本は1661兆円の負債を抱えてはいますが、しかしながら同時に資産も1121兆円持っていると。政府がこんなに資産を持ってる国は日本以外ないそうです。2020年のGDP527兆円なので両者の差額を考えるとGDPと同額程度の借金でこれは先進国では普通の水準だそうです。さらに日本政府は「通貨発行益」という巨大な財源を持っていると。つまり日本は現在、借金ゼロの状態になっているそうです。
財務省では増税が「勝ち」で減税を「負け」と言うそうで即ち増税実現の財務官僚→高く評価され→出世→豪華な天下り先の用意。
だから財務官僚は増税のことしか考えないそうです。
そして財務省を少しでも批判したマスコミも政治家も財務省に徹底的に報復されてしまうようです。
国民民主党の玉木氏の不倫問題が出た時は「あぁ、やっぱりね」とやられたなと思ってしまいました。
亡き安倍晋三元首相は「安倍晋三回顧録」のなかで「予算編成を担う財務省の力は強力です。彼らは、自分たちの意向に従わない政権を平気で倒しにきますから」と述べています。
本来ならば内閣総理大臣、行政機関のトップがほうが上で財務省は当然その指揮下に置かれなければならないのに財務省だけは総理大臣の上に立ち、政策が自分たちの意向に沿わないと、総理大臣をも切り捨てにくると。
森永さんは「ザイム真理教」を解決するするには財務省に解散命令を出すしかないのではと言っています。残念ながら宗教法人ではないので解散命令を出すことはできないが実質的に同じ事として財務官僚の究極の目的である天下りの禁止が効果的だと。
森永さんはこの「言ってはいけない」の本の前に出版した「ザイム真理教」は何処の出版社でも断られたそうです。本当にタブー視されていたのですね。
この本は他にタブー視されていたジャニーズの性加害問題と日航機123便墜落事件の事が書かれています。
現在、癌の病気と戦いながらあえて日本のタブーに挑戦して書いて下さった森永卓郎さんを本当にありがとうございます。と言いたいです。