山之邊雙氏からの投稿「女性首相待望論(1)」をお届けします(仁)。
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女性首相待望論(1) 山之邊雙
高市早苗氏が自民党総裁選に出馬とのこと。私はこの人を支持したいと思います。
しかし、本稿は今までに女性首相候補として名前の挙がった方々はちょっと困る人ばかりだったというお話をしたいと思います。
今話題の高市氏については、触れませんので、そこは御承知の上でお読みください。
女性首相が待望されるようになってから久しい。
最初にそういう声が上がったのは遙か昔、日本社会党の土井たか子氏だったように思う。日本最初の女性衆議院議長(1993)にまでなったが、如何せん、あの社会党ではどうしようもなかった。もっとも、その議長としての在任期間中に、同じ社会党の村山富市氏が、瓢簞から駒が出て首相になった(1994)のだから、どうかすると、土井首相も誕生して不思議はなかった。
そのあとは田中真紀子氏。小泉純一郎氏は真紀子人気に便乗して首相になった(2001)。真紀子氏の人気は人気だけが取り柄の純一郎氏より上だったのだ。真紀子氏も人気だけが取り柄だったのだが。洵に世紀の変わり目の日本はポピュリスト国家だった。
次が蓮舫氏だ。今では見る影もないが。
去年までは、一番首相の座に近いと言われていたのが野田聖子氏だ。
そう思っていたら俄かに浮上してきたのが小池百合子氏。そして、総裁選になって現実味を帯びて来たのが高市早苗氏。私は、高市氏を支持するので、他の方々と並べて論じると公正を失する。本稿では、高市氏については触れない。
以上の、土井・田中・蓮舫・野田・小池の五氏が、有力な初代女性首相候補だったろう。外にも数人挙げることはできようが、この五人が一番実現の可能性が高かったのではあるまいか。
この五人、みんなどこか気持の悪い所があった。
土井たか子氏は拉致被害者を見殺しにした。
金正日が拉致を認めた時に(2002)、「驚きましたア。驚きましたア」と繰り返していたが、実は前々から、あの国が拉致をしていることは知っていたのだ。しかも、有本恵子さんという被害者は、あの監視社会から、その夫(北朝鮮で結婚した拉致被害者)が家族に手紙を送り、家族はそれを持って土井氏に相談をもちかけた。
ところが土井氏は、冷たくあしらったばかりか、その事実を朝鮮総連に密告したのである。その後まもなく、恵子さんは処刑されたのではないかと言われる。
(https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06160605/?all=1)
百田尚樹氏は土井氏が逝去した後、この人を「売国者」と呼び、リベラルから「死んだ人をそんなふうに言うものではない」というモラハラを受けた。
私は「売国者」ではまだ言い足りないと思う。ここまでひどい人はもはや人間ではなく、悪魔と呼ぶべきである。それがいけないというのなら、ヒトラーのことも金日成のことも、悪魔と言ってはいけないことになる。
土井氏、「私は金日成主席を尊敬しています」と言ったことがあるんですよね。大江健三郎氏も似たようなことを言いましたが。
田中真紀子氏も、拉致被害者に冷たかった。しかも、この人は自邸のお手伝いの女性に相当な暴力を揮ったという信憑性の高い噂がある。顔に痕の残る火傷(!)を負わせたが、多額の金を払って口を封じたともいう。角栄も最後は真紀子氏にいじめ殺されたというのが選挙区での評判だった。悪魔度は土井たか子氏といい勝負だ。
(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1095089810)
蓮舫氏は上の二人に比べれば、悪魔度は低い。安倍首相を「息をするように嘘をつく」と非難したが、それがブーメランになってしまった。「嘘つき朝日」とならぶ「嘘つき蓮舫」である。二重三重国籍問題が致命傷となった。小池百合子氏が当選した時の都知事選挙に出ていれば、まだ国籍問題が出て来る前の人気のあった時期だったから、勝っていただろう。機を失したとはこのことだ。今では、小池氏に遙かに差を付けられてしまった。
因みに、小泉進次郎氏など、あのとき都知事選出馬を取り沙汰され、当選が可能だと思われていた人たちが若干名いたのに、みんなやめてしまった。どうも、「都知事選に出ると、国政から離れてしまって、首相の座が遠くなってしまう」と考えたらしいが、結局小池氏が頭角を現してきた。ブレインのたくさんいる政治家たちが、どうしてこんな単純な計算間違いをしたのだろうか。