しかし、ふざけてるよなあ。こんなこと許されるのか。
文科省の行政指導とやらがどういうものか知りたい(仁)。
教科書最大手の東京書籍、現職教員らに「アドバイザー」報酬支払い…文科省が行政指導
教科書会社最大手の「東京書籍」(東京都北区)が、教科書や教材に関して助言するアドバイザーを現職の小中学校教員らに委嘱し、報酬を支払っていたことが分かった。業界団体「教科書協会」の自主ルールでは、教員らを一律に「採択関係者」と位置付け、教科書への意見聴取などの名目で対価を支払うことを禁じている。
文部科学省は今月上旬、同社の渡辺能理夫社長に対し、教科書採択の公正確保の徹底を求めて口頭で行政指導した。同社は近く、調査結果を公表する。
東京書籍が報酬を支払っていたのは、2017年~21年に同社が「教育課題アドバイザー」を委嘱した現職教員延べ22人。同社の特別調査委員会は、教育委員会が教科書を選定する「採択」にいずれの教員も関与しておらず、採択に関する情報提供も確認されなかったとして、「法的な問題はなかったが、手続きと運用で不適切な事象があった」と結論付けた。
教科書採択を巡っては15年、教科書会社が教員に、検定中の教科書に対する意見を聞いた謝礼として現金などを渡していた問題が発覚。教科書協会はその後、自主ルールを厳格化し、教員らに教科書の意見聴取で対価を支払うことを禁じた。
この問題を受け、東京書籍は17年にアドバイザー制度を設け、毎年300~400人の元校長や大学教授らを営業局役員が承認し、任命していた。アドバイザーには年間一律15万円の報酬が支払われ、この中に毎年複数の現職教員が含まれていた。昨年9月に社内で内部告発があり、11月に制度を廃止し、特別調査委を設置していた。
調査によると、当初は社内で現職教員への委嘱を「一律不可」としていたが「(教委に)兼業届を提出すれば教科書の採択に関与することがない」と認識が変わり、「原則不可」に運用を変えた。
これに対し、文科省は「採択関係者は教員全てと広く捉えている。兼業届は独自の解釈だ」とする。
調査委は、文科省や教科書協会に照会せず、運用を現場任せにしていたなどと指摘。「ガバナンス(統治)や内部統制の観点から、手続きと運用の面で不適切な事象があった」とした。