今回は川内時男先生の教育改革提案の(12)をお送りします。教育ではどんなにいい理論でも結果を示さなければ話にならないことを言っておられます(仁)。
12、きれい事を言う教育学者よ、証拠(エビデンス)を示せ!
元徳島県公立中学校校長 川内時男
エビデンスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。ざっくり訳しますと「証拠」という意味です。
でも・・・わかりにくいですね。分かりやすく例をあげて説明します。ここにA、B二種類の薬があるとします。
Aという薬は偉い学者先生が高度な理論に基づいて開発した薬ですが、実際には患者の病気を治せませんでした。
一方Bという薬は昔からの言い伝えがあるだけで何の理論的裏付けもない薬ですが、実際には患者の病気を治せました。さてどちらがいい薬でしょう。答は、言うまでもなくBです。
なぜならBには「患者を治した」という証拠、即ち「エビデンス」があるからです。Aにはそれがありません。ですから、どんな立派な理屈(ヘリクツ)がついていようとも、その薬は片栗粉ほどの価値もないのです。
薬を開発した学者先生には気の毒ですが、役に立たなければ何の価値もないのです。それが科学というものです。と同時に、その薬に関する高邁な理論も「空論」と言うことになるのです。
実は現代の教育界はエビデンス(証拠)に基づいて結果を調べることをほとんどやっていません。
「こういう教育をすれば、こうなるはず」と考えて、新しい教育をする、まではいいのですが、果たしてそのとおりの結果が出たのかどうかはあまり調べようとはしないのです。
言ってみれば実験をしない理科の授業のようなものです。これではきれい事の空論がまかり通るのは当たり前です。
その典型なのが「ゆとり教育」です。これについては次回詳しく述べます。
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