川内先生の教育改革論第6弾。またまた通説に反するご意見。しかし納得するものがあります(仁)。
6.一学級当たりの子供の数を増やせ
前回、子供には敵を執拗に攻撃する本能があることを書きました。
鳥や猿など、相手を一撃で倒す武器を持たない生き物は、闘いに勝っても闘争本能を抑制するがDNAに組み込まれていないので、これらの生き物を狭い檻で飼育すると、強者は逃げ場のない弱者を執拗にいじめ抜き、ついには殺してしまいます。
自然界の森であれば、 弱者は空に飛んで逃げたり、他の木に飛び移って逃げたりできますが狭い檻ではどうすることもできません。
ところで子供は霊長類ヒト科でありながら、 教室という「檻」に閉じ込められています。ですから動物行動学的には、いじめで殺される子供がいても何ら不思議ではないのです。 そんな悲劇を防止するためにはどうすれば良いでしょう。
「檻」を広くすることです。と言っても、教室の物理的面積を広げると言うことではありません。一学級当たりの子供の数を今より多くすることです。
「何たる暴言!」と思われたでしょうか。 社会が少人数学級の実現に総力をあげているときですから、そう思われるのも無理からぬことです。しかし動物行動学的見地に立てば、私の言っていることの方が正しいのです。事実この説を主張する動物行動学者も少なからずいます。
一学級当たりの子供の数が増えれば、教室では幅広い交友関係が生まれ、あるグループからいじめを受けても、 他のグループに逃げることができるのです。
こういうと「では僻地の学校はどうなんだ、少人数の教室で問題なくやっているではないか」と反論する人がいるでしょう。一理ある反論です。しかし僻地などでは、地域住民の付き合いが深かったり、親どうしが親戚であったりなどで、結びつきが強いものです。こういう環境では子供は自ずと行動を抑制し、いじめが起こりにくいのです。ともあれ、いじめ防止には教室を広くすることが大事なのです。
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